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シミ取りレーザー治療とは?ダウンタイムや料金相場も解説
2025.02.17

一度できてしまったシミは美白化粧品を使っても簡単には消えてくれません。そんなシミへの効果的なアプローチとして、美容医療では「シミ取りレーザー治療」が行われています。ここではシミ取りレーザー治療の基本的なしくみや、効果を発揮するシミの種類、ダウンタイムの有無、料金相場などについて解説します。
シミ取りレーザー治療とは
シミ取りレーザー治療とは、専用のレーザー機器を使用して、シミの原因であるメラニン色素を破壊し、シミを目立たなくする美容医療です。シミができている細胞だけにアプローチするため、正常な皮膚細胞を傷つけることはありません。目立つシミをピンポイントで取り除く方法(スポット照射)と、肌全体の美肌効果を得られる方法(レーザートーニング)があります。肌の色むらを整え、透明感のある白くきめ細かい肌が目指せます。
使用する機器によって異なりますが、濃いシミやそばかす、肝斑(かんぱん)を薄くする効果があります。そのほか、タトゥーやほくろ、肌荒れなどによる炎症性の色素沈着の除去まで行えるレーザー機器もあり、ご自身のシミのタイプに合った方法を選ぶことが大切です。
そもそも、なぜシミができるの?
シミの主な原因として、紫外線や肌トラブル、女性ホルモンなどの影響が挙げられます。
シミの素となるメラニン色素は、紫外線から肌の細胞を守るために生成されるものです。そのため、日焼けと同様に徐々に肌表面に押し出されて、ターンオーバーによって剥がれ落ちます。しかし、加齢などでターンオーバーが乱れやすくなると、メラニンを上手に排出できずにシミが残ってしまうのです。

そのほか、ニキビや肌荒れなどによって肌の炎症が起きたとき、赤みが沈着して色素沈着になるケースや、ビタミン・ミネラル不足による影響、睡眠不足や喫煙、ストレスなどでシミが増えたり濃くなったりすることもあります。
シミ取りレーザー治療の対象となるシミの種類
シミにもいくつかの種類があり、対応できるシミ取りレーザー治療も変わります。シミ取りレーザー治療を検討する際は、まずはご自身のシミのタイプを知っておくことが大切です。
シミの種類
同じように見えるシミも、実はさまざまな要因や特徴があります。シミの種類から、自分がどのタイプかチェックしてみましょう。
<よくあるシミの種類>
シミの種類 | 特徴 | 主な原因 |
老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん) | 円形のシミが左右バラバラにできる。 | 紫外線の影響や、加齢による皮膚のターンオーバーの乱れ。 |
肝斑(かんぱん) | 頬骨上から目元など、骨が突出している部位にできやすい。 | 肌への摩擦刺激、女性ホルモンの乱れなど。 |
ADM/後天性(対称性)真皮メラノサイトーシス | 1~3mmほどの粒上の色素が生じる。真皮という皮膚の深いところにできる。 | よく分かっておらず、遺伝的な要因などが考えられている。 |
雀卵斑(じゃくらんはん)/そばかす | 左右の頬や鼻に粒上のシミができる | 遺伝的な要因が多く、紫外線の影響で悪化しやすい |
外傷・炎症性色素沈着 | ニキビ、ケガ、やけど(日焼け)などの後に生じる赤みと色素 | 外傷や炎症によって生じたメラニンが沈着している |
どんなシミに効果がある?
シミの種類のうち、老人性色素斑やそばかすなどは皮膚の浅いところである「表皮」にでき、逆に肝斑や色素沈着、ADMは皮膚の深いところである「真皮」に発生します。
使用するレーザー治療機器や、その設定によって対応できるシミは変わりますので、治療を受ける前にカウンセリングなどでしっかり確認することが大切です。
当クリニックでシミ取りレーザー治療に使用している「レブライトSI(Q-YAGレーザー)」は、レーザーの波長を変えて深さが異なるさまざまなシミに対応でき、肌の色素沈着に対して総合的な治療が可能です。
また、皮膚への刺激が肝斑を悪化させるため、従来はレーザー治療が向かないとされていました。しかし、レブライトSIは、肝斑治療でFDA(米国の厚生労働省にあたる機関)の認可を得ている機器であり、レーザートーニング(PTPトーニング)によって安全な肝斑治療が可能です。
対応・効果が期待できるシミ
- 表在性色素斑(シミ・そばかす)
- 肝斑
- ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)
- 外傷性色素沈着
そのほかにもニキビ痕、あざ、タトゥー、ほくろを薄くする効果も期待できます。さらに、レーザー照射によりコラーゲンの生成が刺激されるため、ハリのある肌づくりを目指せます。
シミ取りレーザー治療のダウンタイムはどのくらい?
スポット照射によるシミ取りレーザー治療後は、個人差があるものの、一般的に1~2週間程度のダウンタイム(テープで保護する期間)が生じます。色素が沈着した細胞にレーザーを当てるため、熱刺激によるダメージが発生し、回復に時間が必要だからです。
施術後の経過と注意点
スポットにレーザー照射をした直後は、照射した部分は軽度のやけどのような状態となり、赤みやかさぶたができます。その後、徐々にかさぶたとともにシミがはがれ、新しい皮膚ができることでシミが薄くなります。
当クリニックでは、レーザー照射した箇所に7日~10日間程度、保護テープを貼っていただきます。紫外線や摩擦から患部を守り、回復を早めるために使用するテープです。
施術するシミの場所や個数などにもよりますが、ダウンタイム中はテープが目立つ場合もありますので、大事な予定などがある場合は、施術のタイミングなどもカウンセリングで相談するとよいでしょう。
ダウンタイムを短くするためのポイント
できるだけダウンタイムを短くし、施術の効果を高めるためには、紫外線対策が欠かせません。レーザー治療後は、肌のバリア機能が低下しているため、普段以上に紫外線の影響を受けやすくなっています。今後のシミ予防のためにも、ダウンタイム中は必ず日焼け止めを使用してください。
また、できるだけ患部を触らないようにすることも大切です。保護のために貼っているテープを無理にはがしたり、こすったりしないようにしましょう。洗顔時も注意が必要です。
さらに、ダウンタイムを短くするためのアフターケアとして、内服薬を取り入れるのもおすすめです。トラネキサム酸・ビタミンE・ビタミンCなど、肌のくすみや色素沈着を内側から改善する成分を取り込むことで、回復を早めるとともに、今後のシミ予防にも役立ちます。
シミ取りレーザー治療の料金相場は?
シミ取りレーザー治療の料金相場はスポット1回あたり3,000〜5,000円程度(※)、料金は、使用される機器の種類や、レーザー照射の回数・範囲、シミの状態やサイズなどによって変わります。
価格だけで判断すると、シミの種類や範囲、個数に制限があるケースもあるため、しっかりカウンセリングを受けた上で判断することが大切です。ご自身に合った方法かどうかを考えた上で選ぶようにしましょう。
※施術価格帯は独自で調査した数値を平均化した参考値です。
まとめ
シミ取りレーザー治療は、気になるシミにアプローチし、肌のトーンを整える美容医療の1つです。当クリニックでは、最新のレーザー機器「レブライトSI(Q-YAGレーザー)」を導入し、それぞれのタイプに応じたシミを幅広く治療することが可能です。短時間・高出力で、部分的なシミだけでなく、ハリや透明感を引き出すトータル美肌ケアが可能です。
「シミをなくして、もっと自信の持てる肌にしたい」そんな肌悩みに合った最適な治療をご提案いたします。まずはお気軽にご相談ください。
この記事を監修したドクター
⼭本 祐未 S Beauty Clinic 院⻑
資格‧所属:⽇本美容外科学会会員∕ボトックスビスタ認定医/
ジュビダームビスタ認定医
専⾨分野:美容皮膚科

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