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ボツラックスとアラガンのボトックスの違いは?それぞれの特徴を解説

額/こめかみしわ小顔・フェイスライン肌のハリ・たるみ

2024.11.28

ボトックス注射は、特に小顔効果やシワ改善、汗対策などに効果的な美容注射として、多くの方に利用されています。特に日本で使用されるボツリヌストキシン製剤として多いのが韓国ヒューゲル社製の「ボツラックス」とアメリカのアラガン社の「ボトックスビスタ」です。当院では、韓国製ボツリヌストキシン製剤として「Metox(ミートックス)を採用しておりますが、今回は、よく知られているボツラックスとアラガン社製ボトックスビスタの違いや、それぞれの特徴についてご紹介します。 

ボツラックス/アラガン(ボトックスビスタ)とは?

ボツリヌストキシン製剤を使用した美容注射には、いくつかの種類があり、その中でボツラックスは、韓国のHugel(ヒューグル)社が開発・製造しているボツリヌトキシン成分を含む美容注射です。一方、アメリカのアラガン社が開発・製造しているボトックスは、正確にはボトックスビスタという名称です。どちらも、額や眉間、目尻によく見られる表情によるシワを目立たなくしたり、エラ張りを緩和するなどの美容医療で使用されています。
ボツラックスは「韓国製ボトックス」と表記されることもありますが、正しい表現ではありません。正式かつ公的に「ボトックス」と表記できるのは、アラガン社のボトックスビスタのみであり、韓国製をボトックスと呼ぶことはできません。 

ボツラックスとアラガン社製ボトックスの違いは何? 

ボツラックスもアラガン社のボトックスも、どちらもボツリヌトキシン成分を含むボトックス製剤という点では同じです。違いは製造している国と企業です。

日本の美容医療で「ボトックス」というと、正式にはアメリカのアラガン社で製造された「ボトックスビスタ」を指しています。製造国のアメリカでFDA(アメリカ食品医薬品局)の認定を取得しており、日本でもその安全性や優位性が認められ、ボトックス製剤としては国内で唯一、厚生労働省に承認されています信頼性が高く、世界一位のシェアを誇ります。

一方、ボツラックスは、アラガン社の「ボトックスビスタ」の類似品にあたります。韓国国内では、韓国食品医薬安全庁(KFDA)の認可を受けています。日本においては厚生労働省からの承認を受けていない類似品として、アラガン社の「ボトックスビスタ」と比べて、手ごろな価格で施術を受けられるのが利点です。

どちらもボツリヌトキシンが有効成分となる点は同じで、ボツラックスなども含めて「ボトックス注射」と言っている場合もあります。効果に大きな差はないものの、アラガン社のボトックスビスタの方が効果持続時間は長いと言われています。

ボツラックスとアラガン(ボトックスビスタ)の比較 

 ボツラックス アラガン(ボトックスビスタ) 
製造会社 Hugel(ヒューグル)社(韓国) Allergan(アラガン)社(アメリカ) 
薬剤 A型ボツリヌストキシン製剤 (ボトックスビスタの類似品にあたる) A型ボツリヌストキシン製剤 
承認 MFDS(旧KFDA韓国⾷品医薬品安全庁)承認 FDA(アメリカ食品医薬品局)承認 日本の厚生労働省承認 
特徴 ボトックスビスタと基本的に成分は同じ。非承認の類似品のため、比較的価格が安い 国内で唯一のボトックス製剤承認薬。安全性や効果に信頼性が高い 

ボツラックス、ボトックスビスタの効果と持続期間

ボツラックス、ボトックスビスタの主な効果は、 

  1. 表情ジワの改善 
  1. フェイスラインの引き締め 
  1. 多汗症やワキガの改善 

などが挙げられます。 

ボトックス注射の有効成分であるボツリヌストキシンは、筋肉を動かす神経末端をブロックすることで、注射された部分の筋肉を弛緩させる作用があります。それによって、エラや額、眉間、目尻といった顔の表情筋がよく動く部分に出来やすいシワを出来にくくする効果があるとされています。老けて見える原因になる額や目尻のシワを緩和して、若々しい表情を保ちたい方におすすめの美容ケアです。 

また、筋肉の緊張を緩める作用があるため、噛み締めやエラ周辺の筋肉が硬くなったことによって起こるエラ張りを小さくすることが期待できます。 

他にも、発汗を促すアセチルコリンの働きを妨げる作用により、多汗症やワキガの緩和や、点鼻による花粉症の症状緩和など、さまざまな目的で使用されています。 

効果は個人差があるものの、顔の表情ジワでは施術後約2~3日で効果が現れ始めます。効果の持続期間は2~3ヵ月程度が目安ですが、使用する部位や量などによっても異なります。なお、アラガン社のボトックスビスタの持続期間は3~4ヵ月程度とボツラックスよりも少し長めと言われています。 

先に触れたとおり、ボツラックスはアラガン社のボトックスビスタよりも、手軽な価格で施術が受けられることがメリットです。一方、アラガンのボトックスビスタは安全性・信頼性が高く、効果の持続時間が長いことがメリットです。 

アラガン(ボトックスビスタ)の施術の流れ 

当クリニックでは、信頼性の高いアラガン社のボトックスビスタを採用しています。施術の流れ、注意点は以下のとおりです。 

1.カウンセリング 

医師とのカウンセリングにより、お悩みの緩和につながるかを検討したうえで、希望部位や体質を確認します。 

2.施術準備 

注射する部位に、冷却や消毒をして準備します。 

3.施術 

注入する部位の数にもよりますが、数分程度で注射は完了します。 

施術後はすぐに日常生活に戻れます。ただし、注射したところをこすったり、強く圧力をかけたりしないようにしてください。また、2~3日以内は過度な運動や飲酒、入浴は避けましょう。ボツリヌストキシン製剤は熱に弱いため、体温が上がるような行為は避けた方が良いとされています。 

まれに、注射部位への赤みや腫れ、筋肉のこわばりを感じる場合があるため、医師に相談しながら経過を観察しましょう。 

なお、以下の方は体調や症状の悪化を招く可能性があるため、基本的に避けた方が良いでしょう。詳しくは医師にご相談ください。 

①妊婦、授乳中、妊娠の可能性のある方 

②重症筋無力症や筋萎縮性側索硬化症などの診断を受けている方 

③筋弛緩剤を内服中の方 

③ボツリヌストキシン製剤にアレルギーや過敏症の既往歴がある方 

④治療などのために、他のボツリヌストキシン製剤を使用している方 

⑤喘息などの慢性的な呼吸器系の病気がある方 

⑥緑内障と診断されている方 

(まとめ)

今回は人気のボトックス注射の中で、ボツラックスとアラガン社のボトックスビスタの違いについてお伝えしました。ボトックス注射は短時間の施術でシワ改善やエラ張りの緩和などへの効果が期待でき、若々しい表情や小顔を目指せる美容ケアです。手軽に利用できることも魅力ですが、適切に行われなければ、表情が不自然になる、目や眉尻が吊り上がる、噛む力が弱くなるなどの不具合が生じることもあります。失敗を防ぐために経験豊富で信頼できる医療機関で受けることが大切です。 

当院ではしっかりと事前カウンセリングを行っていますので、お気軽にご相談ください。 

この記事を監修したドクター

⼭本 祐未 S Beauty Clinic 院⻑

資格‧所属:⽇本美容外科学会会員∕ボトックスビスタ認定医/
ジュビダームビスタ認定医

専⾨分野:美容皮膚科

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