COLUMN
コラム
目のクマ取りで疲れ顔リセット|目の下のクマの原因・種類・消し方を解説
2025.05.29

目の下にクマがあると、疲れて見えたり、実年齢より老けて見えたりすることがあります。クマは原因によって、大きく分けて、黒クマ・赤クマ・青クマ・茶クマの4タイプがありますが、なかでも黒クマ・赤クマは「目の下のクマ取り治療(経結膜脱脂術)」で改善が期待できます。ここでは、クマの種類と原因や「目の下のクマ治療」のポイントをご紹介します。
目の下のクマを取る治療とは?
クマ取り治療「経結膜脱脂術(けいけつまくだっしじゅつ)」は、目の下にふくらみとして現れる脂肪を取り除いて、目の下のクマを改善する美容外科手術です。
手術と言っても、下まぶたの裏側(結膜側)をわずかに切開して脂肪を取るため、顔の表面に傷跡が残る心配はありません。粘膜をごく小さく切開するだけなので縫合も不要で、身体への負担が少ない点も特徴です。
この施術は、クマの原因を取り除くことができるため根本的な改善につながりますが、目のクマにはいくつかの種類があり、この治療で改善が期待できるのは「黒クマ」や「赤クマ」と言われる種類のものになります。そこで、まずはクマの種類や特徴についてご説明します。
目の下にできるクマの種類と原因・消し方

目の下のクマは大きく4種類に分けられ、原因や見た目には違いがあります。
以下の表では、自分のクマのタイプを見分けるためのポイントをまとめました。簡易チェックですので、ご自身で判断がつかない場合は医師に相談してみましょう。
クマの 種類 | 青クマ | 茶クマ | 赤クマ | 黒クマ |
主な原因 | 睡眠不足や冷えなどによる血行不良 | 紫外線や摩擦による色素沈着 | ・皮膚の薄さ ・脂肪突出による血流の滞り ・炎症による毛細血管の拡張 | 皮膚のたるみや目の下の脂肪のふくらみで影ができる |
見分け方 | 目の下を横に引っ張ると色が薄くなる | 上を向いたり皮膚を伸ばしても色が変化しない | 上を向くと赤みが薄くなる | 上を向くと影が消えてクマが目立たなくなる |
対処法 | ・蒸しタオルで温める ・マッサージ ・睡眠の改善 | ・美白内服薬 ・美白スキンケア ・紫外線対策 | ・目のクマ取り治療 ・美白内服や保湿ケア ・スネコス | ・目のクマ取り治療 |
それぞれのクマについて詳しく解説します。
青クマ
・原因
青クマは、睡眠不足やストレス、体の冷えに加え、スマートフォンやパソコンなどの電子機器の長時間使用による目の疲れが重なることで、目元の血流が滞ることが主な原因です。血流が滞って酸素不足になった血液は青紫に見え、これが皮膚から透けて見えて青クマになります。
・特徴
青クマは、目の下が青黒く見え全体的にくすんだ印象になるのが特徴です。寝不足や体調不良のときに目立ちやすく「顔色が悪く見える」と言われることもあります。目の下の皮膚を横に軽く引っ張ったときに色が薄くなる場合は、青クマである可能性があります。
・対策(消し方)
青クマを改善するには、蒸しタオルやホットアイマスクで目元を温めたり、目の周りをやさしくマッサージしたりすることで、血行が改善されます。十分な睡眠をとる、栄養バランスの良い食事を意識する、スマートフォンやパソコンなどの電子機器の使用時間を見直すといった生活習慣の改善もあわせて行いましょう。
茶クマ
・原因
茶クマの主な原因は、紫外線や摩擦などの外的刺激によってメラニンが蓄積し、色素沈着が起こることによります。メイク落としの際に目元を強くこする習慣がある方や、紫外線対策が不十分な方に多く見られます。また、アトピーやアレルギー体質で皮膚が弱い方も、茶クマが生じやすい傾向があります。
・特徴
茶クマは、目の下が茶色っぽくくすんで見えるタイプで、コンシーラーでも完全に隠しきれないことが多いのが特徴です。顔全体がどんよりとした印象になりやすく、皮膚を引っ張っても色が変わらない場合は茶クマである可能性が高いと考えられます。
・対策(消し方)
目元をこすらないことと、紫外線対策を徹底することが基本です。そのうえで、トラネキサム酸やビタミンC誘導体などの美白有効成分を含むスキンケアアイテムを継続的に使用することで、色素沈着の改善が期待できます。症状が強い場合には、皮膚科での内服治療やレーザー治療を検討するのもひとつの方法です。
赤クマ
・原因
赤クマの原因は大きく3つに分類されます。
①皮膚の薄さ
目元の皮膚は顔の中でも特に薄く、他の部位の1/3程度の厚みしかありません。そのため、目の皮膚の下にある眼輪筋や毛細血管が透けて見えやすい傾向にあります。生まれつき皮膚が薄い方や加齢によって皮膚が薄くなった方に多く見られます。
②脂肪突出による血流の滞り
目の下の脂肪が眼球の重みで前に押し出されると、圧迫により毛細血管の血流が滞り、赤紫っぽく見えることがあります。これは目元にぷっくりとした脂肪がある方に起こりやすいのが特徴です。
③炎症による毛細血管の拡張
目の擦りすぎやアレルギー・皮膚炎などの炎症が続くと、毛細血管が拡張して血流が促進され、赤みが目立つようになります。
・特徴
赤クマは、目の下が赤黒く見えるタイプで、特に下まぶたに赤みや腫れぼったさが出やすいのが特徴です。光の反射や皮膚の薄さによって毛細血管が透けて見え、赤みが強調されることがあります。上を向いたときに赤みが少し和らぐ場合は、赤クマの可能性があります。
・対策(消し方)
脂肪の突出が原因の赤クマは、「目の下のクマ取り治療(経結膜脱脂術)」によって脂肪を取り除くことで毛細血管への圧迫が軽減され、赤みの改善が期待できます。また、アレルギーなどの炎症や赤みが原因の場合には、炎症に対応したスキンケアを取り入れ、ビタミンC・ビタミンE・トラネキサム酸を含む美白内服薬を併用するのもおすすめです。
皮膚が薄い場合は「スネコス」で肌の弾力やハリを与え、赤みを軽減させる方法もあります。
黒クマ
・原因
黒クマの主な原因は、目の下の皮膚のたるみや、眼窩脂肪(がんかしぼう)の突出です。加齢などによって皮膚や筋肉のハリが失われると、脂肪が前方に押し出されて目の下にふくらみが生じ、それが影を作って黒く見えます。
・特徴
黒クマは、目の下に黒っぽいクマが出るため、顔全体が「疲れて見える」「老けた印象」と感じやすいのが特徴です。上を向いたとき影が消えてクマが目立たなくなる場合は、黒クマである可能性があります。
・対策(消し方)
黒クマを根本的に改善したい場合は、脂肪を取り除く「目のクマ取り治療(経結膜脱脂術)」がおすすめです。

目のクマ取り治療で期待される3つの効果
このように、一口に「目の下のクマ」と言っても、原因・種類に応じた対策をとることが大切です。
ここからは「黒クマ」「赤クマ」を改善するための、目の下の脂肪取り治療で得られる効果をご紹介します。若々しく印象が変化することはもちろん、将来的なエイジングケア効果が期待できます。
- 早期に治療すると将来のシワ・たるみの軽減につながる
黒クマ、赤クマの原因となる目の下の脂肪は、眼球の重みによって、加齢とともに少しずつ前方へ押し出されます。押し出された脂肪が皮膚を内側から引き伸ばすことで、将来的にシワやたるみが深くなりやすくなります。
早めに脂肪を取り除いておくことで、目元の皮膚への負担が軽くなり、年齢による変化の進行を抑えることができます。
- 涙袋が際立ち、目元が華やかな印象になる
目の下に脂肪がふくらんでいると、涙袋の立体感がぼやけてしまい、目元全体がのっぺりと重たい印象になりがちです。治療によって余分な脂肪を取り除くことで涙袋(眼輪筋)の輪郭が自然に際立ち、目元にメリハリが生まれます。
- 一度の施術で効果が得られやすく長期に持続する
クマ取り治療は、1回の施術で目に見える変化を感じやすいのが特徴です。取り除いた脂肪は自然に再形成されにくく、体重の急激な増加や加齢による変化がなければ長期間にわたって効果が持続します。
目のクマ取り治療のダウンタイム
クマ取り治療のあとには、目の下に軽い腫れや青あざのような内出血が出ることがあります。気になる方は、施術日から1週間程度は人と会う予定を避けておくと安心です。
施術後の経過(目安)※経過や症状は個人があり、起こらないこともあります
期間 | 症状 | 対処法 |
術後すぐ~1日目 | 痛み・視界のぼやけ・違和感 | 適宜冷やしながら安静に過ごす シャワー浴のみ |
2~3日目 | 腫れ・内出血のピーク | |
4~7日目 | 腫れや内出血が落ち着いてくる | メイク・マスクで外出可能 シャワー浴のみ |
7日目以降 | むくみが引いてくる | 通常の生活に戻れる 入浴やサウナ、運動や飲酒、コンタクトレンズの着用が可能になる |
術後1ヶ月 | ほぼ完成 | 日常生活に支障がなくなる |
また、脂肪を必要以上に取ってしまうと目の下がくぼんで影ができ、やつれた印象になることがあります。そのため、治療を受ける際は、実績が豊富な医師が担当するクリニックを選びましょう。症例写真では仕上がりの自然さや左右差を確認できます。カウンセリングでは、施術内容やリスクについて具体的に説明してくれるかも大切なチェックポイントです。
目のクマは適切な治療で消せる
目の下にできるクマは、種類や原因に応じた適切な治療を行うことで改善が期待できます。なかでも、黒クマ・赤クマは、原因となっている目の下の余分な脂肪を取り除く手術によって改善が可能です。
当クリニックでは、丁寧な診察とバランス重視の施術で自然な仕上がりを実現し、長期経過後の症例写真もInstagramで公開しています。
「クマをなくして明るい印象に変えたい」という方は、まずはカウンセリングでご相談ください。
■参考文献
近藤昭二「見た目の抗加齢医療の現況と実際~健康的に美しく歳を重ねるためのサポートとしての美容医療~」2022.信州医誌.70⑵.p69~80
この記事を監修したドクター
⼭本 祐未 S Beauty Clinic 院⻑
資格‧所属:⽇本美容外科学会会員∕ボトックスビスタ認定医/
ジュビダームビスタ認定医
専⾨分野:美容皮膚科

Related Column関連するコラム
-
スネコスの効果とは?従来のヒアルロン酸との効果の違い
額/こめかみ頬口首目元しわ肌のハリ・たるみスネコス(SUNEKOS®)は、肌の再生をうながす新世代のエイジングケア注射。特...
2024.11.11