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顔のたるみの原因とリフトアップする方法|セルフケアと美容施術を比較
2025.10.03

顔にたるみができる原因は、肌の土台となるコラーゲンやエラスチンが減ること、
表情筋が弱くなること、脂肪が重力で下がることなど、いくつもの理由が重なって
起こります。たるみはセルフケアや家庭用美顔器では改善が難しく、最近は医療機関での
施術を検討される方が増えています。ここでは、顔のたるみの原因やセルフケア方法、
美容施術について料金相場を交えながら解説します。
顔のたるみの原因
顔のたるみは、加齢による皮膚や筋肉の変化に加え、姿勢や生活習慣など日常の積み重ねによって進行します。まずは代表的な原因を説明します。
加齢による皮膚の老化や表情筋の衰え
年齢とともにコラーゲンやエラスチンが減少し、それを生み出す線維芽細胞の働きも衰えていきます。その結果、肌のハリや弾力が失われ、フェイスラインのたるみを感じる方も少なくありません。
特に女性は水分量や皮脂量が減りやすく、乾燥やバリア機能の低下から老化のスピードが速まります。さらに紫外線は肌内部のコラーゲンを分解する酵素を活性化させるため、若いころに日焼け対策を習慣化していなかった方は、たるみが進行しやすい傾向にあります。
加えて、顔の土台となる表情筋も年齢とともに弱まり、脂肪を支えきれなくなると下垂が進みます。人と話す機会が少ない、無表情で過ごす時間が多い、マスクを長く着用するといった習慣もたるみを加速させるため、日常的に表情筋を動かす工夫が大切です。
姿勢や食生活などの生活習慣

猫背やストレートネックといった姿勢は、首や背中の筋肉を通じて顔の筋肉や靭帯にまで影響を与え、フェイスラインのたるみを引き起こしやすくします。デスクワークで下を向いて仕事をしている、スマートフォンで長時間画面を見ることが習慣になっているなど、顔を下に向けた姿勢が多い方は注意が必要です。
また脂肪の量もバランスが大切で、適度な脂肪は若々しい印象につながりますが、過剰に溜まると重力で下がり二重あごや頬のたるみにつながります。
さらに、睡眠不足や喫煙、栄養の偏りは肌の修復を妨げ、運動不足やストレスも血流を滞らせ、肌環境を不安定にします。
顔のたるみをリフトアップするセルフケア方法
顔のたるみを予防・改善するには、日常的に取り入れられるセルフケアが欠かせません。代表的なケア方法をご紹介します。
適切なスキンケア
年齢とともに減っていく水分を補い、肌にうるおいを与えることはスキンケアの基本です。保湿をしっかり行うことで乾燥を防ぎ、ハリや弾力を保つサポートができます。また、紫外線は肌の老化の最大の原因であるため、毎日の日焼け対策は必須です。
ただし、スキンケアはあくまでも「たるみを予防する手段」で、一度下がったフェイスラインを物理的に引き上げることはできません。高機能な美容液やクリームを取り入れると一時的に肌状態が整うことはありますが、根本改善には直結しない点を理解しておきましょう。
表情筋トレーニングやマッサージ
表情筋を動かすことで血流やリンパの流れが促進され、老廃物が排出されやすくなります。トレーニングやマッサージでむくみが改善され、小顔効果を狙うことも可能です。表情筋エクササイズやフェイスラインを下から上へ引き上げるハンドプレスマッサージは、無料でできるため日常生活にも簡単に取り入れられます。
ただし、これらは年単位での継続が必要であり、短期間で目に見える変化を得られるものではありません。力を入れすぎたり誤った方向にマッサージをしたりすると、かえってシワや肌ダメージを招く恐れもあります。正しい方法を理解したうえで、無理なく続けましょう。
家庭用美顔器
エステ感覚で使える家庭用美顔器は、リフトアップやフェイスラインのたるみケアを目的とした製品が多く販売されています。超音波によるリフトアップ、EMS(電気刺激)による表情筋の引き締め、RF(高周波)によるコラーゲン生成サポートなど、搭載される機能もさまざまです。5,000円前後の入門モデルから、10万円を超える高機能モデルまで幅広く展開されていて、軽度のたるみ対策やむくみケアに役立ちます。
ただし、医療機関で使用される器具と比べると出力は弱く、特に強いたるみでは十分な効果を感じにくい場合があります。脂肪の下垂による強いたるみやフェイスラインの崩れは、こうした家庭用機器では十分に対応できません。その場合は医療機関での施術に頼るのもひとつの方法です。
顔のたるみをリフトアップする施術方法

美容医療には、フェイスラインのたるみを切らずに改善、リストアップする施術があります。代表的な施術は「糸リフト」、「HIFU(ハイフ)」、「高周波+超音波(当院ではプライムX、プロテージエリート)」などです。
糸リフト
糸リフトは、コグ(トゲ状の突起)のついた特殊な医療用の糸を皮下に挿入し、コグが組織に引っかかることでリフトアップ効果を発揮する施術です。
糸の種類によって持続期間や仕上がりに違いがあり、半年〜2年程度で体内に吸収されます。料金は1本あたり1.5〜10万円程度、総額は糸の種類や本数にもよりますが10万円から30万円以上かかることもあります。
■期待できる効果
- 施術直後から効果を実感できる
- 輪郭を整えて小顔に見せることができる
- 糸の刺激によりコラーゲンの生成を促進する
■注意点
- 数日~1週間程度は痛み・腫れ・内出血が出る可能性がある
- 効果が不十分な場合や、1ヶ月ほど引きつれ感を感じることがある
- 数年ごとにメンテナンスとして再施術が推奨される
ハイフ(HIFU)
ハイフ(HIFU)は、超音波を皮膚の深部にあるSMAS層へ照射して熱の作用で組織を収縮させ、肌を引き締める施術です。時間の経過とともにハリや弾力の改善が期待でき、その効果は約1ヶ月後に現れ、数ヶ月持続します。
料金はフェイスラインのみで約3〜8万円が相場で、3〜6ヶ月ごとの継続施術が推奨されます。
■期待できる効果
- フェイスラインや頬のたるみが改善する
- 肌の引き締めによる小顔効果がある
- コラーゲン生成促進により肌にハリを与える
■注意点
- チクチクした痛みや赤みが一時的に出ることがある
- 効果の実感に個人差がある
- 強いたるみには十分な効果が出にくい場合がある
プライムX
プライムXは、脂肪細胞を減少させる特殊な超音波と深部を加熱して肌を引き締める高周波を組み合わせた施術です。脂肪の多いたるみや皮膚のゆるみに同時にアプローチでき、冷却機能により熱による不快感を抑えながら受けられます。
料金はフェイスライン1回あたり2〜4万円程度で、数ヶ月ごとの継続施術が推奨されます。
■期待できる効果
- フェイスラインを引き締めてたるみを改善する
- 二重あごや頬のもたつき改善にも効果がある
- コラーゲン生成を促進して肌にハリを与える
■注意点
- 複数回の施術で持続性が高まるため、一定の継続が推奨される
- 妊娠中やペースメーカー装着中の方は受けられない
脂肪を減らす必要がない方には「プロテージエリート」が適しています。プロテージエリートは高周波(RF)と超音波を同時に照射することで、たるみや小じわを改善する施術です。
プライムXはダウンタイムなく顔のたるみをリフトアップできる
顔のたるみの予防には、生活習慣改善やセルフケアは大切ですが、根本的な改善を期待することは難しいのが実情です。リフトアップのための美容医療で、糸リフトは即効性を求める方や強いたるみを引き上げたい場合に適していますが、ダウンタイムなく、周囲に気付かれにくい施術を希望される方には、プライムXやプロテージエリートがおすすめです。
プライムXは、超音波と高周波を同時に照射し、脂肪層と皮膚に働きかけるため、フェイスラインの自然な引き締めを目指せます。さらに冷却機能を備えているため、痛みや赤みが軽度で済み、日常生活への影響を最小限に抑えられる点も魅力です。
当院では一人ひとりのたるみの状態に合わせたプランをご提案します。痛みに不安がある方でも気軽に受けていただけるよう、初回価格をご用意しておりますので、まずはお気軽にご相談ください。
■参考文献
Alma Lasers「Alma PrimeX(アルマプライムX)」
この記事を監修したドクター
⼭本 祐未 S Beauty Clinic 院⻑
資格‧所属:⽇本美容外科学会会員∕ボトックスビスタ認定医/
ジュビダームビスタ認定医
専⾨分野:美容皮膚科

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