ニキビ跡クレーター治療の新選択肢――ブレッシングの効果・適応を医師が解説 | S Beauty Clinic

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ニキビ跡クレーター治療の新選択肢――ブレッシングの効果・適応を医師が解説

クレーターニキビ跡ニキビ症例

2026.04.01

深いニキビ跡やクレーターは、化粧品やセルフケアだけでは改善しづらいことが少なくありません。
こうした凹みには、肌表面のケアだけでなく、真皮や瘢痕(はんこん:皮膚の真皮深層までダメージを受けた後の傷跡のこと)の構造に合わせた治療が必要となります。「ブレッシング」は、深いニキビ跡に多面的にアプローチできる、最新ニードルRF美容医療機器を用いる施術です。クレーターが治りにくい理由、ブレッシングが向いている方、他の治療との違い、回数・ダウンタイム、よくある質問まで、分かりやすく整理してご紹介します。

この記事でお伝えすること(要約)

  • 深いニキビ跡・クレーターは、皮膚組織の構造が変化して凹みが生じていることが多く、化粧品やホームケアだけで元の状態に戻すのは難しい。
  • ブレッシングは、傾斜ニードルRF・サブシジョン効果・薬剤導入を組み合わせ、深いクレーターに多面的にアプローチできる。
  • ブレッシングは、ポテンツァやサブシジョンなど他の治療と比較して、毛穴・クレーター・小じわ・ハリ低下など複合的な肌の悩みをまとめてケアできることが特徴。
  • ニキビ跡が、赤みや色素沈着が中心の場合は、別の施術や併用治療が合うこともある。ご自身の悩みやタイプに合った治療方針を、医師と一緒に検討することが大切。

ニキビ跡・クレーターはなぜ治りにくい?

ニキビ跡のクレーターと一口にいっても、実際にはいくつかのタイプがあります。

先端が細く深いもの、四角くへこんだもの、なだらかに波打つようにへこんだものなど、形はさまざまです。こうした違いは見た目だけではなく、皮膚のどの深さまでダメージが及んでいるか、どのように瘢痕が残っているかにも関係しています。

深いニキビ跡がセルフケアで改善しにくい理由

赤みや色素沈着のニキビ跡であれば、時間の経過やスキンケアで徐々に目立ちにくくなることもあります。一方で、クレーターは皮膚の構造そのものが変化している状態です。

特に、長年残っている深いクレーターは、表皮だけでなく真皮やその下の組織まで影響が及んでいることが少なくありません。そのため、赤みや色素沈着のニキビ跡と同じ考え方では改善が難しい場合があります。

「高機能な美容液を使っているのに変わらない」

「ピーリングを続けても凹凸が治らない」

と感じる場合、肌表面の問題ではなく、より深い部分の瘢痕構造が関係している可能性があります。深いクレーターほど、根本的改善のためには医療機関での治療を検討する必要があります。

ブレッシングとは?

ブレッシング(BLESSING)は、韓国Cellah(セラ)社が開発した最新ニードルRF美容医療機器です。微細な針を皮膚に斜めに挿入し、RF(高周波)の熱エネルギーを広い範囲に届けながら、針先から薬剤を導入する施術です。

傾斜ニードルによって真皮の浅い層から深い層までアプローチしやすく、さらに、瘢痕による引きつれに対してサブシジョン効果が期待できる点も特徴です。

■傾斜ニードルRF
斜めに刺入できる特殊な極細針から高周波(RF)を照射し、熱エネルギーで肌の再生を促します。


■サブシジョン効果

傾斜針を抜き差しする際の物理的な刺激により、皮膚を下に引っ張っている固い線維(癒着)を断ち切ります。


■薬剤注入(ドラッグデリバリー)

針を通じて、肌の再生を助ける薬剤を効率よく皮膚の深部へ届けます。

ブレッシングの効果

深いクレーターでは、肌表面だけを整えるのではなく、肌の再構築を促しながら凹みの原因となる瘢痕構造に触れることが重要です。

RFを用いたマイクロニードル治療は、コラーゲンやエラスチンの再構築を促し、ニキビ跡を目立ちにくくする治療の一つとして位置づけられていますが、深いクレーターの場合、単にコラーゲンを増やすだけでは凹みの改善が困難です。

ブレッシングは、凹みの原因となっている引きつれを物理的に解除しながら、RFの熱も利用して組織を再構築するため、クレーター肌に対して従来治療よりも高い改善効果が期待できます。

深いクレーターに対して、癒着を軽減し、熱刺激を与え、薬剤を導入するアプローチを組み合わせて行えることが、この施術の強みです。

どんな人に向いている?適応の目安

ブレッシングは、特に次のような方に向いています。

  • 深いニキビ跡・クレーターが気になる
  • 毛穴の開きや肌の凹凸もあわせて整えたい
  • 肌の再構築を目指したい、肌にハリ・ツヤを出したい

一方で、ニキビ跡の赤みや色素沈着が中心の場合は、レブライトSI(Q-YAGレーザー)やブルージェネシス(ブルーレーザー)など、別の施術や併用治療が適することもあります。肌状態を見ながら治療方針を立てることが大切です。

【関連記事】ニキビのレーザー治療「ブルージェネシス」とは?|ニキビの炎症改善・新たなニキビの予防効果を解説

他のニキビ跡治療(ポテンツァ、サブシジョン)との比較

深いニキビ跡治療では、ポテンツァのようなニードルRF治療やサブシジョンが比較対象に挙がることがあります。違いを大まかに整理すると、次のとおりです。

項目ブレッシングポテンツァサブシジョン
治療内容斜めに入るニードルで線維組織を剥がし(サブシジョン効果)、RF熱を広く届け、必要に応じて薬剤も導入するニードルRFで真皮に熱刺激を与え、コラーゲン再構築を促す針やカニューレで瘢痕の癒着を物理的に剥がし、凹みを持ち上がりやすくする
特に向いている方深いクレーターに加え、毛穴や質感もまとめて改善したい場合毛穴、肌の凹凸、ハリ不足など、再構築系の悩み一部の深い凹みで、癒着解除そのものが必要な場合
限界が出やすいケース赤みや色素沈着が主症状のケースでは、別治療が適することがある強い癒着が主因のクレーターでは、RF単独だと限界が出ることがある毛穴や肌質改善まで一度に広く狙う治療ではない

深いニキビ跡治療では、「肌を再構築したいのか」「癒着を剥がしたいのか」「両方必要なのか」で適した施術が変わります。

特にブレッシングが向くのは、深いクレーターが複数ある方、毛穴や肌の凹凸もあわせて気になる方、単一の作用ではなく多面的なアプローチを希望する方です。

ブレッシングの症例紹介

ブレッシングによる治療について、当院での症例をご紹介します。※効果には個人差があります。

■症例1(ブレッシング1回)

数回重ねた方が効果はより見えやすくなりますが、1回でも肌の水分量の増加と引き締め効果が認められます。

施術内容ブレッシング(薬剤はサイトケア532 2cc)
施術回数1回(上段 :Before 下段 :26日後)
料金(税込)初回¥71,500、通常¥77,000
リスク・副作用赤み、腫れ、点状出血、ヒリつきなどが一時的に出ることがあります。

■症例2(ブレッシング1回)

数回重ねた方が効果はより見えやすくなりますが、1回でも肌の水分量増加、毛穴としわの改善、引き締め効果が認められます。

施術内容ブレッシング(薬剤はサイトケア532 2cc+ex-i 2cc) ※目尻下にDr.施術(出力強め)を左右5shotずつオプション追加
施術回数1回(上段 :Before 下段 :31日後)
料金(税込)ブレッシング 初回¥71,500、通常¥77,000 追加薬剤  ex-i 2cc 初回¥55,000、通常¥68,200 Dr.施術(出力強め)5shot  ¥1,100
リスク・副作用赤み、腫れ、点状出血、ヒリつきなどが一時的に出ることがあります。

回数・副作用・ダウンタイム

 効果が期待できる回数と治療間隔の目安

深いクレーターの治療は、1回で完了するものではなく、複数回の施術を前提に考えることが一般的です。RFマイクロニードル治療は、複数回で段階的に変化をめざす方法として用いられており、ブレッシングでも治療間隔を空けながら肌の再構築を促します。必要回数は、凹みの深さ、範囲、過去の治療歴によって異なります。

ダウンタイムと注意点

施術後は、赤み、腫れ、点状出血、ヒリつきなどが一時的に出ることがあります。多くは軽度から中等度で、一時的な反応として数日程度で軽快することがほとんどです。肌が敏感になっている期間は、こすらない洗顔、十分な保湿、紫外線対策が重要です。

施術後の注意点

  • 12時間は洗顔・メイクを控える
  • 保湿をしっかり行う
  • 紫外線対策を徹底する
  • 赤みや刺激感が強い間は、刺激の強いスキンケアを避ける
  • 気になる症状があれば、自己判断せず医師に相談する

禁忌・慎重な判断が必要な方

  • 妊娠中・授乳中の方
  • 施術部位に強い炎症や感染がある方
  • 重い皮膚疾患がある方
  • ケロイド体質の方
  • 体調不良がある方

など

ブレッシングに関するよくある質問

最後に、ブレッシングに関して患者様からよくいただく質問にお答えします。

Q. ブレッシングは1回でも変化を感じられますか?

A. 1回でも肌のハリやツヤ、毛穴や凹凸の縮小などの変化を感じることは可能ですが、クレーターの改善には複数回の施術が必要です。これは、クレーターが単なる表面の凹凸ではなく、真皮の瘢痕や皮下の癒着を伴っていることが多いためです。治療によって、深い凹凸は段階的に持ち上がっていくため、計画的な治療が成功の鍵となります。

Q. 昔からあるニキビ跡でも効果がありますか?

A. 昔からあるニキビ跡でも、治療の対象になることはあります。むしろ、長く残っているクレーターは自然に改善しにくいため、医療的な介入を検討する意味があります。

ただし、ここで重要なのは「古いか新しいか」だけではなく、凹みの深さ、癒着の強さ、皮膚の線維化があるのかなどによって、反応の出やすさは変わるということです。

古いニキビ跡でも、深い癒着や真皮の瘢痕にきちんとアプローチできれば改善の余地はありますが、クレーターのタイプによっては他治療の併用や、より長期的な計画が必要になることもあります。

Q. 赤みが残るニキビ跡と、凹みのあるニキビ跡では適した治療は違いますか?

A. 赤みが残るニキビ跡は、炎症後の血管拡張や炎症の名残であることが多い一方、クレーターは、炎症によって真皮の構造が壊れ、瘢痕として凹みが固定された状態です。
つまり、

・赤みのニキビ跡は、血管や炎症のコントロールが中心

・凹みのニキビ跡は、真皮の再構築や癒着へのアプローチが中心

という違いがあります。

ブレッシングは凹みへのアプローチを得意とする一方、肌全体の質感改善も狙えるため、こうした混在タイプでも検討しやすい施術です。

Q. メイクや洗顔はいつからできますか?

A. 当院では、メイクや洗顔は施術の12時間後以降とお伝えしております。

施術後の肌は一時的にバリア機能が低下しやすいため、12時間以降も洗顔はこすらず、ぬるま湯と低刺激の洗浄剤でやさしく行うことが大切です。メイクも、赤みを隠したくて厚く重ねたくなることがありますが、摩擦が増えるとかえって刺激になることがあります。

特に意識したいのは次の点です。

  • スクラブやピーリング系はすぐ再開しない
  • レチノールや高濃度ビタミンA製品は様子を見て再開する
  • クレンジング時に強くこすらない
  • 紫外線対策と保湿を優先する

つまり、施術後はすぐ普段通りに戻すのではなく、しばらくは刺激を抑えたケアに切り替えることが重要です。こうしたアフターケアの差が、赤みの長引きや色素沈着の予防にも関わってきます。

まとめ|深いニキビ跡・クレーター治療は施術選びが重要

深いニキビ跡やクレーターは、皮膚の構造そのものが変化してしまっているため、セルフケアで改善するのが難しい悩みです。

ブレッシングは、傾斜ニードルRF、薬剤導入、サブシジョン効果を組み合わせて、深いクレーターに多面的にアプローチできるのが特徴です。毛穴や肌の凹凸も含めて整えたい方にとって、有力な選択肢の一つになりえます。

エスビューティークリニックでは、ニキビ跡の深さや肌状態を見ながら、複数の施術から最適な治療方法をご提案しています。東京・渋谷でクレーター治療をご検討中の方は、お気軽にお問い合わせください。

【参考文献】

  1. Jacob CI, Dover JS, Kaminer MS. Acne scarring: A classification system and review of treatment options. J Am Acad Dermatol. 2001;45(1):109-117. 

この記事を監修したドクター

⼭本 祐未 S Beauty Clinic 院⻑

資格‧所属:⽇本美容外科学会会員∕ボトックスビスタ認定医/
ジュビダームビスタ認定医

専⾨分野:美容皮膚科

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